フルーティストとクラシック音楽 未分類 モーツアルトとフルート

モーツアルトとフルート

モーツァルトはフルートが嫌いだったとはよく聞く話である。
アルフレート・アインシュタインと言う音楽学者が述べているらしいが、これは本当なのだろうか?
今存在する色々な説があることは知っている。
例えばフルート協奏曲はオーボエ協奏曲のコピーで、フルートの音程の酷さに作曲を作る気がしなかったとか・・・
定説は定説として反論するつもりは毛頭ないので、まずはお断りしておく。
さて、モーツァルト最晩年に作曲されたクラリネット協奏曲のオーケストラの伴奏にオーボエがない。
この時代はだいたい、オーボエとホルンは必ずあると思っていたのに・・・
もう一つ、フルートとハープのための協奏曲はフランスの公爵の依頼によって作曲されています。
「ド・ギーヌ公爵はなかなかのフルートの名手です」とレオポルトに手紙を送っている。
そんなこんなを見て思うことは・・・
実はモーツァルトがフルートを嫌っていたと言うのは真実ではないのではないかと思うのです。
多分、おそらく、もしかすると・・・(前置きが長いですが)
例えば、作曲依頼者の実際の演奏を聞いてそれに合わせた曲を作る場合、あまりにも下手だと作曲する意欲が殺がれてしまうのではないか、と思うのです。
いくら職業作曲家とは言え、いくら天才とは言え、モチベーションが下がった場合、どうしようもなく筆が進まない。
そして締め切りは迫る。
テンションも下がっているし、曲が浮かばない、だからオーボエ協奏曲を焼きなおししてフルート協奏曲にしたのではないか、と考えるのです(ま、本当に勝手な想像ですが・・・)
で、さらに付け加えると、こう言う作曲家は楽器の進化も実は見えていたのではないか、と思う場合があるのです。
所謂フラウト・トラベルソ(当時の横笛)がいつか進化してその楽器よりも良い音を出すことを見越して交響曲に入れたのではないか、とも思う場合が多々あります。
モーツァルト、ベートーヴェンなどの交響曲に登場するフルートのパートはベーム式が登場するのが分かっていたかのような難しいパッセージが出てきます。
で、所謂ピリオド楽器で演奏するよりも音色を考えた時にはモダン楽器の方がより美しく聞こえる気がします。
ゴールウェイがその当時いたら、もっとフルートの曲が増えていたかも知れない、と思うのでした。
今日はふと思ったことを書いてみました。

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