レッスンの前にSRを借り、レッスン室で小澤先生の下吹き比べてみた。
昔のお腹を使わないいい加減な吹き方の時はその違いは分からなかったと思う。
しかし、今は「吹きすぎ」でもお腹を使って吹くことを(まだ完全ではないが)覚え、その吹き方で吹いてみると・・・
音の響き方が違う、と思った。
EXは吹き込むと「これ以上無理だ!」と言う楽器からの声が聞こえてくるが、SRは「もっと吹いて!」と聞こえる。
持ち比べるとEXはH足部管に対してSRはC束部管なのにSRの方が重い。
SRは借り物なので、吹いてみても少しだけ違和感がある。
もう一度EXに戻すと吹きやすい。
それなりの愛着もあるからだろうか・・・
で、再度SRを吹く。
すると鳴り方が違うのが分かる。
特にキーをふさぐ2オクターブ目のD,Dis,Eあたりは銀製の本体が鳴る、と言うか鳴らしやすい。
3オクターブ目も鳴らしやすい感じ。
暫く吹いた後EXに戻ると音が軽い感じがする。
洋銀の音なのだ。
またSRを吹いてみる。
鳴りが良い。
小澤先生に聞いてみると、男女や体格の差で選ぶ楽器も違うのだと。
肺活量のある男性はそれなりに吹き込めば鳴る楽器を選ぶ。
しかし反対に総銀だからと言って初心者がSRを選ぶと、時に吹いてもならないと言う現象にうんざりして辞めてしまうケースもあるとか・・・
そう考えると楽器選びはプロにお願いした方が良いのかもしれない。
ただし、昨日今日で書き記した内容は生で聴いてみて違いが分かるのであって、録音で聴いても分からないと思う。
それはゴールウェイが吹く16本のフルートの動画のように録音と再生の限界なのである。
サントリーホールで聴いたゴールウェイの音と録画で観る同じ演奏はゴールウェイのフルートの音と言う点では全く同じなのだが、
実際にサントリーホールで聴いた音はホールを鳴らして聞こえてくる音なので、例えていうならシルクのような艶があり張りのある音だった。
流石に録音・再生を通すとその生の柔らかさまでは伝わってこないのだ。
それほどまでに繊細なのだ。
是非試奏をしてみて欲しいと思う次第。
ちなみに私はムラマツ楽器の回し者ではありません。
ムラマツフルートSRを試奏してみる!
Categories: