ベルリンフィルの頃のゴールウェイの音程は驚異的
ゴールウェイがベルリンフィルに在籍している時の音を聞いてみると素晴らしいとしか言いようがないくらいです。
例えばビゼーのアルルの女のメヌエットは当時ゴールウェイとブラウの録音が残されていますが、あのブラウでさえ一番最後の高音域の音程が微妙に落ちている。
ゴールウェイどこにも隙がない。
フルートが苦手とする音程も全くそれを感じさせない技術。
アンブシュアの重要性
ゴールウェイが公開レッスンで良く言っている言葉が「アンブシュア」。
「フレーズのここで正確なアンブシュア!」
私は楽に吹こうと思っているわけではないのですが、アンブシュアが曲の途中でどうしても崩れます。
※もちろん腹式呼吸は前提条件です。(これはこの回では言及しません)
それは指に気を取られているから。
またその他のところに気が散っているからに他なりません。
各音に正確なアンブシュアが必要
自分の不得手な音があるはずです。
その音に移行する時にアンブシュアが崩れていませんか?
高音を出そうとする時どうしても唇に力が入ってしまう。
そこからアンブシュアが崩れている場合もありますので自分で自分を確認してみるのが早いと思います。
チューナーを使って確認してみるのも良いと思いますが、録画して確認するのが一番早いです。
その音になった時に音程が下がっているのか高くなっているのか、に焦点を当てましょう。
音程が下がっている時
必ずアンブシュアが崩れています。
唇を横に引っ張っていませんか?
口の中が狭くなっていませんか?
指に気を取られていませんか?
顔を下向きにしていませんか?
息を殺していませんか?
音程が上がっている時
吹き込みすぎていませんか?(オーバーブロー)
唇を締め込みすぎていませんか?
フルートが内向きになっていませんか?
口内が狭くなっていませんか?
音程をフルートの内向き外向きで調整してはダメ
きちんとしたアンブシュアであれば、フルートの位置はほぼ同じ(1mmとか0.5mm位はOK)であるべき。
正確なアンブシュアを覚える
言うは易し行うは難し、の最たるものではあります。
どこかでアンブシュアが崩れている場合は整えるしかありません。
私の個人的な結論
フルートの発音時の息の当て方、息圧、方向、などを常に一定にすることが音程の安定に繋がると考えながら日々研究しています。
1970年代のベルリンフィルの木管は筆舌に尽くしがたいアンサンブルを聴かせてくれる。
その中でもゴールウェイのフルートはしびれるくらいで是非一度聞いておいて欲しいと思います。
流石に現在はかなりお年を召されたようでその面影はない。
ベルリンフィルを退団した後はソロ活動にシフトするが、ソロになる前の音質が私はピカイチだといまだに思っています。
ユーチューブでゴールウェイを観ますが、今はゴールウェイよりも素晴らしい音質のフルーティストもゾロゾロいる。
でも今のそう言うフルーティストに比べても1970年代の音質は衰えない音質です。