かなりの間(8年くらいだろうか)、スタジオを借りて練習をした。
無響室に近い感じなので、もろに自分の悪い音が聞こえる。
それこそ8年前は吹き方も雑だし、音もかなり悪かった。
その頃は自分の音がある程度良いと信じていた。
しかし、最初の発表会の自分の音をCDRで聞いてみて初めて打ちのめされた。
もっとも、打ちのめされたのはもう一つある。
それは、極度の緊張で頭は真っ白。
緊張のせいでいつもの自分の音が出せないと思っていた。
技術的な事、精神的な事、音楽的表現についても、ダメだった。
今もプレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、あの頃よりは少しはマシになった技術で何とか発表会を乗り切るまでの厚かましさは出てきた。
さて、話を戻そう。
練習場所として最近カラオケを加えた。
近くにできたと言うことが一番の理由だが、一度行ってみて感じたことは自分の音がはね返ってくる感覚とその音。
ある程度までは進歩したせいでダメな音は敏感に感じ取るようになった。
今のは息の吐き方がダメ。
今のはアンブシュアがダメ。
今のは口内が狭いからダメ。
などなど。
これに味をしめ、数回連続でカラオケに行った後、いつもの響きのないスタジオに行くと、悪い箇所がことさら強調される。
仕方がないので修正するためにまた連続でスタジオに通う。
ある程度復活したら、カラオケに行く。
良いところを見つけるのはカラオケのような残響音のある方が良いし、ストレスもかからない。
スタジオはその逆でストレスにはなるが欠点を克服できる。
と言うような訳で、最近はこれを繰り返している。
皆んな何故にカラオケで歌うのか、最近になって分かった気がする。
自分自身ですごく上手く聞こえるのだ。
場所により長所短所があるので、カラオケばかりに人はご注意あれ。