フィンガリングを見直す
運指、英語でフィンガリング。
訳としては問題ないと思いますが、少しだけニュアンスが違う気がします。
ゴールウェイは指をあまり動かさないように!と生徒に対して注意します。
勿論必要以上に指を動かしてキーを叩きつけるような動作は音楽を聴く側からするとある意味雑音に聞こえます。
よくギターでポジションを変える時に「キュッ!」と音がします。
これを「味わい」と捉えるか「雑音」と捉えるかに似ているようでちょっと違う気もします。
キーでパッドを鳴らすのはギターの場合とはかなり違いこれはパッドにもキーにも良くないことだし、雑音としか聞こえません。
指のポジショニングが運指でフィンガリングと言うのはその動かし方も含む気がするのです。
いわゆる「指が回る」「指が回らない」がフィンガリングの訳に近いかなぁ、と思います。
オーレル・ニコレとゴールウェイ指使い
あるフルーティストはキーの音が聞こえる録音のものが多く、実は私はそのレコードを聴いて学生の頃を過ごしました。
それが当たり前だと思っていたのですが、ゴールウェイを聴くようになってからはキーの音が全く聞こえない。
且つ、非常にスムーズで、深く音楽に入り込めます。
従って、私も可能な限りキーの音は鳴らさないようにしようと、最近思い始めたところです。
ゴールウェイのコンサートでゴーベールのソナタの中のスケールが1音1音がクリアであり、シルクのように滑らかに上行するのを聞いた時、本当にため息が出ました。
高い音域でのスケールを滑らかに且つ綺麗な音色を保ったまま演奏するのは非常に難しいと思います。
でも、難しいから諦めるのではなく、難しいからこそ高みを目指す気持ちになるのです。
ただし、そう言う気持ちと実際の練習とではまだまだ大きなさがあるのは事実です…^^;