さて、その3です。
フランス物を選んだのは、何しろ柔らかい音が必要だったこと。
柔らかい音にするには体も唇も硬直していては出来ない。
つまりその硬直した体だったり唇だったりが音に表われる。
小澤先生の思惑通りだったと思う。
これである程度脱力を知った私は次に進む。
発表会終了後はアルテに戻ってまたレッスン。
暫くして、次回の発表会の曲を決めることに。
思い切ってドヴォルザークのソナチネに。
次の課題はフランス物の柔らかさから、芯のある音にすることに。
音だけではない。
体を柔軟にして、舞台の上で棒立ちにならないこと。
この2つが目標になった。
2つめの棒立ちにならない、と言うのが実は一番の問題点だったのかもしれない。
発表会を観客として拝見、拝聴し、思ったことは皆さん緊張のあまり体が硬直していること。
「ああ、これか!」と思った。
小澤恭子先生が常々指導していることは。
暫くしてYoutubeを見た。
フルートに限らずヴァイオリン、ピアノなど他の楽器でも、体は動いている。
大袈裟に動かす人、少ない動きの人、それぞれだが、プロは体を動かしているし、動かしていると言うよりも、決して硬直はしていない。
つまり緊張はしていないのだ。
もちろん緊張がゼロと言う意味ではない。
発表会で我々が襲われる緊張感とは全く異なる緊張感だと思える。
緊張をエネルギーに変換しているとでも言えば良いのでしょうか。
よく「心地よい緊張感」と言うフレーズをスポーツ選手も言うと思う。
緊張感ゼロだと、スポーツにせよ、演奏にせよ集中力が生まれない。
集中力を挙げるためには適度な緊張が必要なのだと思う。
私は決してそのレベルではない。
しかし、プロと素人の違いを観客として冷静に観るとそう判断せざるを得ない。
これから、その部分にどう近づいていくかを模索していきたいと思っています。
フルート発表会3
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